2010年11月7日日曜日

『薔薇の名前』

最近、ブログをあまり更新していないわけだけど、ずいぶん長いことかけて『薔薇の名前』という本を読み終えて、ついでに映画を見たのでちょっとレビュー。







分厚い単行本二冊に渡るウンベルト・エーコの小説と映画を比べること自体ナンセンスなのですが、映画は見なくてもよかったかなぁ、と。





ところで、薔薇の名前を読み切るまでにかかった時間、何度も手にしては数十ページで挫折・・・というのを考えると、数年。

今年の後半になってやっと読み進められるようになって2カ月ぐらいがかかったと思うのですが、そんだけ厚みのある本をたかだか2時間程度の映画にまとめるなんて無理なんですよ。

いくら文字メディアより映像の方が情報量が多いとは言え、時代背景、推理ための伏線をあんだけ削ってしまってはもはや原作の価値は5%程度。

あと、ショーン・コネリー以外の役者が、あまりかっこよくない上に托鉢修道会の話なので、どうしようも救いようのない感じのヘアスタイルに…

DVDお貸しします。借りパクOKです!笑

* * *

原作の『薔薇の名前』は、最高級のサスペンス、ミステリー小説。

世界史で有名な異端派の宗教裁判や魔女狩りの頃の修道院を舞台にした、ミステリーで、これらの時代背景もストーリーに盛り込まれているのはもちろんのこと、推理小説としても楽しめる絶品です。

ダン・ブラウンのダヴィンチコードなどが好きな方は、絶対いけると思います。

時間かかるけど、ぜひ読んで欲しいです。

いや、まぁ、読み切れる人にだけ、この小説の練りに練られたプロットや構成、張り巡らされた伏線の複雑さが解きほぐされていく感動を味わって欲しい!







個人的に、『薔薇の名前』の中で心に残ったのはこの言葉。

“わたしは記号の真実性を疑ったことはないよ、アドソ。人間がこの世界で自分の位置を定めるための手掛かりは、これしかないのだから。”

※推理が終わったあとの言葉しか、もはや頭に入ってきていいない・・・。

エーコの世界観がよく現れている!!



ちなみに、次はウンベルト・エーコの『完全言語の探求』を読もうか、どうか迷い中。もう買ってしまったので、いつかは読むと思うんだけど、記号論の話は難解なので、ビビっているところです。