タイトル:恥辱(早川書房)
作者:J.M. クッツェー(Wikipedia)
訳者:鴻巣 友季子
夜中の一時ごろもう本を閉じて寝ようかと思う頃になって、主人公の娘ルーシーの強姦に関する新たな事実が分かり、最後まで読み切ってしまわないわけにはいかなくなって、読み終えたのだけどそのせいでなんだか夢にうなされる羽目になったような気さえしてしまう重たいお話。
大学の教職の地位から追われて娘の住む田舎に身を寄せ、新しい地に苦戦しながらも馴染んでいき、生活が好転するのかと思って読み始め、しかし、彼自身の問題というよりも、都会人的な人なら誰でも受け入れ難いと思われる、娘の頑固なまでの田舎への服従心、あるいは、農園に対する愛着によって辱めに甘んじざるを得なくなる。
読みきってなお胸糞の悪さみたいなものが残るけれど、一つ救いがあるとすれば、南アフリカという新旧の価値観がせめぎ合う時代、場所で主人公が「学ぶ」ということを再び見出したことだろう。きっと彼は新たに得た謙虚さで心の整理をしていくに違いないのだが、逆説的に、学び、慣れることは異質の価値観からして見れば恐るべき恥辱の受け入れであることも説いているように思えてならない。
友人にすすめられて読んでみたのだけど、(いい意味で)すごい本をすすめてくれたな…という印象です。分量はそれほどでもないので、濃ゆい小説を手軽に楽しみたい方におすすめです。
作者:J.M. クッツェー(Wikipedia)
訳者:鴻巣 友季子
夜中の一時ごろもう本を閉じて寝ようかと思う頃になって、主人公の娘ルーシーの強姦に関する新たな事実が分かり、最後まで読み切ってしまわないわけにはいかなくなって、読み終えたのだけどそのせいでなんだか夢にうなされる羽目になったような気さえしてしまう重たいお話。
大学の教職の地位から追われて娘の住む田舎に身を寄せ、新しい地に苦戦しながらも馴染んでいき、生活が好転するのかと思って読み始め、しかし、彼自身の問題というよりも、都会人的な人なら誰でも受け入れ難いと思われる、娘の頑固なまでの田舎への服従心、あるいは、農園に対する愛着によって辱めに甘んじざるを得なくなる。
読みきってなお胸糞の悪さみたいなものが残るけれど、一つ救いがあるとすれば、南アフリカという新旧の価値観がせめぎ合う時代、場所で主人公が「学ぶ」ということを再び見出したことだろう。きっと彼は新たに得た謙虚さで心の整理をしていくに違いないのだが、逆説的に、学び、慣れることは異質の価値観からして見れば恐るべき恥辱の受け入れであることも説いているように思えてならない。
友人にすすめられて読んでみたのだけど、(いい意味で)すごい本をすすめてくれたな…という印象です。分量はそれほどでもないので、濃ゆい小説を手軽に楽しみたい方におすすめです。
