手にしたのは、表紙の色味が好きでタイトルに惹かれたというようなただのジャケ買いみたいなものだったのですが、普段あまり選ばないフェミニズムの文学作品でとても新鮮だったカルメン・マリア・マチャドの彼女の体とその他の断片。
フェミニズムと言っても一般的に想像されるような強い政治色を持った文章ではなく、物語として完成度が高く、洗練された文章で綴られた短篇小説集です。女性の体のように柔らかく時に強い文章から、女性特有の社会から受ける圧力や向けられる目線から強制される落ち着かなさや自分自身のコントロールのままならさなどからくる不安定感などが醸し出されています。女性なら誰も一度は感じたことのあるであろう自分の中にある/あるいはかつて持っていた感情を刺激されるのではないでしょうか。
テーマ、完成度ともに現代文学の醍醐味を感じられる作品だと思います。訳者が4人もいるのに全く違和感のない一冊の本として読むことが出来るのも素晴らしいと思います。
読み終えてから知ったのですが、エトセトラブックスというこの出版社さん自体がフェミニズムをテーマにした本を取り扱う会社のようです。時代の流れを感じます。
