2013年4月2日火曜日

アンティークは偶然に

家の近所にアンティークジュエリーを扱うお店があって、ほとんどお店を開けていないのだけど、ときたま開催されるセールに顔を出すのがここ数ヶ月のささやかだけれど大きな楽しみになっている。

お店との最初の出会いはひょんなことからだった。いつもはシャッターの閉まっているおしゃれな路面店で、店名からカフェか何かだと思っていたのだけれど、たまたま扉が見えたので中を覗きこんでみたら店主が内側からみつけてドアを開いてくれた。

そこで初めて、このお店がアンティークジュエリーや食器を扱うお店だということを知り、まるで小説の中のアンティークショップさならがの雰囲気と、ヨーロッパでブティックをしていそうな女店主の井出達に魅せられた。

セール期間中しかほとんど開いていないのもあって、セールのはがきが来るたびに訪問し、お茶とお菓子をいただきながら私に合いそうなものを見繕ってもらい、この2点が私の初アンティークジュエリーとなった。



最近のダイヤの代用品といえばキュービックジルコニアで、これはぱっと見ではダイヤモンドと見分けがつかないけれど、マーカサイトにはダイヤの「模造品」であることが明示的であるが故の遊び心がある。200年近く古いものなのに、おしゃれを楽しんでいる若い人の感性みたいなものが感じられてなかなかいい。

もうひとつ、アンティークジュエリーを手にして思ったことは、ものは世代を超えて所有者を変えて巡っていくのだということ。

最近はやりのビブリア古書堂じゃないけれど、このアクセサリーがどんなストーリーでここまで来たのか想像してみるとなんだかわくわくする。制作されたヨーロッパから遠く離れた極東まで旅してきたアクセサリー。

もちろんきれいなパッケージに入っている新品の指輪を買ってもらったら自分のものとして一生大事にしたいと思うけれど、世代を超えて私の手に渡ってきた明らかな「お古」のアクセサリーは私の手に渡るまでに何度もプレゼントになった特別なものかもしれなくて、そんなことを考えていると想像が尽きなくて、私の次の所有者もきっといるという確信も持てる。

* * *

後から分かったことには、お店が開いていても店主が店に出ていることは少なくあのときみつけてもらってドアを開いてもらったのは本当に偶然だったということ。

アンティークジュエリーショップだったらこういう感じだろうと思い描いて通りのお店だったので、そういうお店との出会い方だったらかくあるべしといったイメージ通りに偶然の出会いというおまけまでついていたのだろう。