夏は暑くて最低限の外出しかしなかったので、今年の秋は、月1を目標に美術展を回りました。
9月にモネそれからの100年、10月にサントリー美術館の京都・醍醐寺 真言密教の宇宙、11月に入ってから庭園美術館のアール・デコ異境への眼差し、今回レビューを書こうと思ったさわひらき 潜像の語り手。最後に最初の3つの感想も少し書いておこうと思います。
以前は、個人の展示よりも○海外有名○美術館、どどーんみたいな展示会ばかり行っていましたが、最近は個人名を冠した展示会も食わず嫌いしないでおもしろそうと思えば行くようにしています。いろいろな作家の作品をあれこれ見るのと違って、一人の作家さんの世界感に浸ると、なぜかやる気が出ることが多いです。
今回の「さわひらき」は、プロモーションのビジュアルから、これは好きそう!と思ってずっと行きたかったのですが、小さな展示な感じがしたのでおっかなびっくり行ってみましたが、結果とてもよかったです。
順路などはない暗い部屋の中に壁やカーテンが設置され、いろいろな場所で少しずつ重なりながら映像作品が上映されます。基本は壁とカーテンでコの字が作られ、正面にはコの内側が見られる位置に置かれた階段のような場所(まるで劇場!というか、実際にKAATは劇場なのですが。)があり、メイン(?)の作品が放映されていたのかな、と思います。
00分に入ると、作家本人の組んだタイムラインを堪能できるということでしたが、ちょうど1時間ぐらいいましたが、全部見られたかはちょっと分かりません。一応、チケット購入時にタイムラインの書かれたパンフレットを手渡されますが、それを見た感じでも多分とりこぼしがあると思います。最初は、割と多くの人が階段のところでメインの映像を見ているのですが、時間を経るにつれて自由に動き出していく感じも興味深かったです。最初にコの字の裏側にまわった時には、白っぽい服を着た女性が二人立って映像を見ていた図がぼーと浮かび上がって、見ている姿勢までが非日常的でアートっぽい、と思ってしまう不思議な空間でした。
もう少しいたかったけれど、時間的な理由で叶わず。しっかり見たければ2時間ぐらいはあった方がいいかもしれないです。
映像作品自体は、ありえないほど不思議ではないけれど、現実では起こりえないような映像が続くことで意味になってくる(?)ようなものが多かったです。映像だけでなく、空間まるごとが作品として楽しめる展示会でした。(とても静かな雰囲気なので、子どもは連れて行かなくてよかった、、と思いました。)
展示会パンフレットが部屋の中のベンチに置いてあったのでぱらぱらとめくってみましたが、ポール・オースターの「最後の物たちの国で」の言葉が引用されている箇所が目にとまり、あぁ、なるほど、オースターっぽい感じかぁ、と少し腑に落ちたような気がしました。
−−以下は、以前の展示の感想−−
モネに関しては、混雑がひどかったのですモネの睡蓮4枚と個人的に好きな鈴木理策氏の写真のかかった部屋に大変満足しました。でも、やはり混んでいる美術館が好きではないので、また地中美術館に行きたいな〜と思った展示会でした。
醍醐寺展は、ありがたい展示でした。笑
アール・デコ異境への眼差しはゆったり展示も見られるしヴァンクリーフの宝飾品もあるし、庭園美術館自体の装飾も主張していますが、空間も含めてアールデコを堪能できる展示会かと思います。
また、最後に現代の映像作家Mounir Fatmi(ムニール・ファトゥミ)のアングラっぽい映像作品を見て、昔も今もフランスは異境/移民の国だよな〜と思いました。

